おはようございます。ファイナンシャルプランナーの高原です。
実は毎日朝と夕方に、その日気になるニュースを取り上げてYouTubeで解説しています。
ただ、動画だけだと伝わりづらいこともあったりします。と言うことで今日からは動画と並行してブログにも更新していきます!
コンセプトは、
・その日自分が仕入れたニュースで「皆さんにお伝えしたいな」と感じたニュース
・お金のニュースだけではなく、皆さんの生活に役に立ちそうな事
を中心にお伝えしていきます。
朝刊より①「認知症患者の預金、代理権ない親族も出金可能」
今日の日本経済新聞にこんな記事が載っていたので紹介いたします。
以下、日経新聞より引用です。
全国銀行協会は認知症患者の預金を引き出す場合の「考え方」をまとめた。預金を払い戻すには本人の意思確認が必要で、親族といえども預金を引き出せないとしてきた慣例を見直す。
日本経済新聞 2月17日朝刊より
これまでは認知症患者の預金について、対応については銀行によって分かれていました。
正式に引き出したり使ったりするためには「成年後見人」になる必要があり、手続きが煩雑でした。
今回全国銀行協会はある程度統一した考え方を示すようです。
こういった背景には、認知症患者の増大とその方々の保有する預金額が非常に大きいことがあります。
2025年には認知症患者が700万人前後になり、30年には金融資産額が215兆円に達するとの推計もある。
日本経済新聞 2月17日朝刊より
2025年問題(「団塊の世代」の方々が後期高齢者になる問題)以後、
認知症患者の方が持つ資産はさらに増えていくことが予想されます。
そんな問題の前に対策を打とうとしたのでしょう。
ただし
使える金額は一定の範囲内となり、全額を使えるわけではない
引き出すためには戸籍謄本など証明書類の提出が必要となる
といった縛りはありますので、認知症対策として生命保険に入っておくなどの対策は引き続き必要にはなります。
朝刊より②「電子マネーの使用用途拡大!」
続いても今日の日経新聞からご紹介です。
政府は2022年1月から、所得税や贈与税といった国の税金をスマートフォン決済アプリで納付できるようにする。決済アプリによる納税は地方税で東京都などが既に導入している。新型コロナウイルスの感染拡大も踏まえ、国税も窓口での対面によらず手軽に納税できる選択肢を増やす。遅れていた日本のキャッシュレス化の後押しにもなりそうだ。
日本経済新聞 2月17日朝刊より
サラリーマンの方は給与から所得税はひかれておりますので、個人事業主さん向けの案内です。
ただ使える範囲が広くなったのはありがたいことですね!
こうなると、「どの電子マネーをメインで使うか」という問題が発生します。
たまに「どれにすればいいですか?」というような相談もいただくのですが、正直その人の使い方次第です。
気になる方は一度ライフプランニングなどを行って生活スタイルを診断してから一緒に決めてみましょうね。
夕刊より①「米長期金利、一時1.3% 1年ぶり高水準、コロナ減で経済再開期待」
ここに来て、アメリカの長期金利がかなり上昇しています。
16日のニューヨーク市場で米10年物国債利回りは一時1.30%と先週末より0.10%上昇し、約1年ぶりの高水準となった。政府の経済対策に加え、新型コロナウイルスの新規感染が減少傾向となり、今後の景気回復期待が強まっている。
日本経済新聞 2月17日夕刊より
そもそも「長期金利が上昇」するとどういったことが起こるんでしょうか?
ここは少し詳しく解説してみたいと思います。
「金利の上昇」は「国債が買われなくなった」ということ
「金利が上がる」って、「その国の国債が買われなくなる(もしくは売られる)」ことです。
でもなんで国債が売られると金利が上がるのか??
「国債」とは「国の借金」なので、「借金」を例にとって説明します。
借金をする前には必ず「3つのこと」を決めなければなりません。
①いくら借りるのか
②どのくらいの期間借りるのか
③どのくらいの金利で借りるのか
この3つです。
「100万円を」「10年間借りて」「10年後に102万円にして返す(金利2%)」といった形です。
ですが仮に、この借金を貸してくれる人がいなかったらどうしましょう??
答えは1つ。
「10年後に110万円にして返す(金利10%)」ことですね。
国債ではこんな事はできないので、実際は「90万円を10年後に102万円にして返す」というように
元本の金額が変わります。(国債の価格が下がる)
つまり「金利が上がった」=「借金を引き受けてくれないため、国債の価値が下がった」ということです。
でも、これまで国債を買っていたお金はどこに行ったんでしょうか?
決してなくなったわけではないはずです。
実は国債ではなく他のものに向かっているんです。
国債の代わりに株式を買い始めた
今お金は株式に集まりつつあります。
なぜかというと、アメリカ経済が回復基調にあるからです。
米国のコロナ新規感染者数は足元で1月のピークと比べて6割以上減っており、市場では今春以降の経済再開の期待が強まっている。バイデン政権は1.9兆ドル(約200兆円)の経済対策の成立に向け、強気の交渉を続けており、「国民への現金給付やサービス産業での再雇用によって個人の購買力は急回復する」(米モルガン・スタンレーのエレン・ゼントナー氏)との予想が増えている。
日本経済新聞 2月17日夕刊より
「経済が回復基調⇒企業の業績も向上⇒株価も高値期待⇒株式を購入」
とてもわかりやすいメカニズムですね。
今後経済が回復すると思うのであれば、わざわざ10年後に戻るお金が決まっている国債は買うはずがありません。
米国長期金利の上昇の裏にはこんな状況があったんですね。
流れがわかってくると
じゃあこれを受けて日本のマーケットはどうなっているんだろう?
ヨーロッパは??
というように経済のつながりが意識できるようになっておもしろいですよ。
2月17日まとめ
本日は3つニュースを紹介しました。
YOUTUBEでは毎日2本動画をアップするのと合わせて、随時お金の情報も投稿しておりますのでご覧ください。
【今日のブログをまとめた動画はこちら】