今回は、日本一の貯蓄の達人である「本多静六」さんの貯蓄方法の紹介です。
本多静六さんは、押しも押されぬ日本一の貯蓄の達人ですが、明治から昭和の方なので現代ではあまり知られていません。
ただ、現代でも使える貯蓄の増やし方を本多静六さんは教えてくれます。
この人の行った方法を行えば、誰もが貯蓄を大きく増やすことが可能でしょう。
あまりに偉大な方なので、2回に分けて紹介します。
今回のブログでは「本多静六とはどういう人なのか」「どんな方法で貯蓄を増やしていったのか」について紹介します。
本多静六さんについて知る前に、どうやれば貯蓄を増やせるのか気になる人は先にこちらをご確認ください。
また、貯蓄方法実践の際には一人で行うのではなく、無料相談などを使って具体的な方法は相談してください。
本多静六さんは東京帝国大学教授
まずは「本多静六」さんがどんな人なのかを紹介します。
本多静六さん慶応2年7月2日(1866年8月11日)に生まれ、昭和27年(1952年)1月29日)にご逝去されました。
東京帝国大学農学部の教授を勤めた方で、日比谷公園や明治神宮など現代にも残るものをいくつも設計された方です。
これだけでもかなりすごい方なのですが、この人が有名な理由はその資産の額にあります。
国立大学教授で資産100億円
本多静六さんが有名なのは、その資産額が桁外れだからでしょう。
様々な資産運用を行い、100億円以上の資産を作ったことで非常に有名です。
正確な資産額は公表していないのですが、東京大学退官のときに100億円を寄付したという逸話があるので、資産額は100億円以上だったと言われています。
ちなみに、東京大学の教授の年収平均は1193万円だそうです。
※文部科学省「独立行政法人、国立大学法人等及び特殊法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準(令和3年度)」より
確かに年収は高いですが、普通に過ごしているだけでは資産100億を達成するのは困難です。
どのようにして貯蓄を増やし、資産100億円以上を作ることができたのでしょうか?
本多静六さんの資産形成方法を公開!
ではここからは、本多静六さんが資産形成のために行った方法を解説していきます。
行った方法はいたってシンプルで、大きく分けて3つです。
どのようなことを行って100億円の資産を作ることができたのか、順番に紹介します。
方法1「月間4分の1貯蓄法」
1つ目に紹介するのは「月間4分の1貯蓄法」です。
本多静六さんの資産形成の核となったのはこの方法で、貯蓄を増やすのに一番効果があったのはこれを実践し続けたからだと本人も言っています。
方法はいたってシンプルです。
「月給(手取り)の4分の1を貯蓄に回す。臨時収入は全て貯蓄に回す」
それだけです。
仮に毎月の手取り給与が20万円であれば、5万円を貯蓄に回します。
ボーナスが年に2回あり、1回あたり40万円もらえるとしたら、ボーナス1回あたり10万円を貯蓄に回します。
もし不用品をメルカリで売って臨時収入があった場合は、その全額を貯蓄に回します。
文にまとめると簡単な方法のように見えますが、実は継続するのはとてもむずかしいことです。
本多静六さんはこの月間4分の1貯蓄法を25歳から60歳まで、35年間続けたそうです。
本多静六さんの著書にはこのように書いてあります。
いくらでもいい、収入があったとき、容赦なくまずその四分の一を天引きにして貯金してしまう。そうして、その余の四分の三で、いっそう苦しい生活を覚悟の上で押し通すことである。これにはもちろん、大いなる決心と勇気が必要である。しかも、それをあえて私は実行したのである。(「私の財産告白」より)
貯蓄を増やすこともそうですが、新たなことをするときには必ず苦難が伴います。
それに負けて継続できない人は何をやってもうまくいきません。
本多静六さんは月間4分の1貯蓄をひたすら継続することで、苦しいときにも乗り越えられる精神力を身につけることができたのでしょう。
本人も著書の中で、「この4分の1貯蓄が、自分の財産を作るための柱になった」と言っています。
この方法は、貯蓄の増やし方としては絶対的に正しい方法です。
いきなり4分の1は難しい場合は5分の1でも6分の1でもいいです。まずは一定額の貯蓄から始めてみましょう。
方法2「株式投資」
2つ目の方法は「株式投資」です。
月間4分の1貯蓄法である程度の原資ができた本多静六さんは、その貯蓄を更に増やすための方法として「株式投資」を選択しました。
購入した銘柄は「日本鉄道株」です。
日本鉄道は当時、私鉄を運営している会社でしたが、東北線・高崎線。常磐線など現在JR東日本が運営している路線の多くをもともと運営していた会社です。
本多静六さんが日本鉄道株を購入した理由は、ドイツに留学した際の財政経済学の先生から教えてもらったからだそうです。
その時に教わったことは下記のような内容でした。「今の日本では、幹線鉄道と安い土地や山林に投資せよ」ということです。
・日本は交通網がまだ発達していないが、近いうち発達するので鉄道の株を買っておくこと
・鉄道が発達すれば、安かった土地や山林が都会と同じ価格になるからあらかじめ買っておくこと。
この教えを忠実に守った結果、日本鉄道株は購入価格の2.5倍で売却することができました。
方法3「山林買収」
3つ目の方法は「山林買収」です。
先程も紹介したとおり、山林買収を行ったのはドイツ時代の先生の教えに従った結果です。
しかも本多静六さんはもともと東京帝国大学農学部の教授ですので、専門分野でもあり知識があったこともプラスに働きました。
鉄道網も発達していない当時、自ら好んで山奥の土地を購入する人はいませんでした。
本多静六さんが購入したいと申し出たときは、買ってくれるだけありがたいということで非常に安く買うことができました。
そんな中、日露戦争が勃発したため、大量の木材の需要が生まれました。
あらかじめ買っておいた本多静六さんの土地は、買った金額の70倍で売れたそうです。
このように3つの方法を行うことで、本多静六さんは100億円以上もの資産を作り上げました。
貯蓄を増やすために常に意識していたこと
ここまでは、どのような方法で本多静六さんが貯蓄を増やしてきたのかを解説してきました。
一見順風満帆の用に見えますが、大変なこともたくさんあったようです。
ここからは本多静六さんが貯蓄を増やすために常に意識していたことを紹介します。
とにかく続けることが大切
1つ目は、「とにかく続ける」ことです。
一見簡単なように見えますが、これが一番難しいんですよね。
例えば4分の1貯蓄法を例にとって考えてみます。
数ヶ月や1年間であれば継続可能かもしれませんが、10年や20年間続けるとしたらどうでしょう?
普通の人であれば欲しい物を買ってしまったり、旅行にでかけて使ってしまったりしてしまうのではないでしょうか。
本多静六さんも、自分の貯蓄法の核となるのは4分の1貯蓄法だと述べています。
そして続けることができたのは、ドイツ時代の恩師からこの言葉があったからだと著書の中では言っておりました。
「財産を作ることの根幹は、やはり勤倹貯蓄だ。これなしには、どんなに小さくとも、財産と名のつくほどのものはこしらえられない。さて、その貯金がある程度の額に達したら、他の有利な事業に投資するがよい。貯金を貯金のままにしておいては知れたものである(「私の財産告白」より)
この教えがあったので、まずはある程度の金額になるまでは4分の1貯蓄法を続けようと思ったそうです。
そしてある程度まとまったお金ができると、本多静六さんの考えもこのように変わってきました。
とにかく、金というものは雪達磨のようなもので、初めはホンの小さな玉でも、その中心になる玉ができると、あとは面白いように大きくなってくる。少なくとも、四分の一天引き貯金で始めた私の場合はそうであった。(「私の財産告白」より)
「いつ頃になったら継続が苦でなくなるのか」は、人によって違うのでなんとも言えません。
ただ、そこまで続けることができれば、本多静六さんと同じ気持ちになれるのでしょう。
「継続すること」が1つ目に意識していたことです。
どのタイミングでどのくらい売るのかをあらかじめ決める
2つ目は「どのタイミングでどのくらい売るのかあらかじめ決める」ことです。
簡単に言うと「自分の中でルールを決めてその通りに実践する」と言い換えられます。
投資の世界だと、自分の感情を優先することで利益を失ってしまうことが発生します。
下記の場合、今持っている株を売ることができるか考えてみてください。
いかがでしょうか。
「10%値上がりしたら売る」というルールを決めていても、どんどん値上がりしている局面だと売却しづらいですよね。
「もう少し行けるのではないか」と言う気持ちが働き、そのまま持ち続けてしまうことはよくあることです。
本多静六さんは感情に任せず、自分の中のルールをひたすら守り続けました。決めていたルールは下記のとおりです。
本多静六さんの行っていたのは「先物取引」なので、現物の株式を売買することとは多少異なりますが、明確にルールを決めて取引を行っていたようです。
※先物取引について詳しく知りたい方は、こちらのページがおすすめです。
自分の上にルールを置いてその通りに行動するのは、投資における基本です。
まとめ(本多静六さんの行った貯蓄を増やす方法)
今回のブログでは、本多静六さんという人がどのようにして貯蓄を増やしたのかについて解説しました。
当時とは時代が違うので、全く同じことをしても同じ結果になることはありません。
ただ、貯蓄を増やす考え方や心構えなど、見習うことは非常におおくあります。
本多静六さんの行った貯蓄を増やす方法を簡単にまとめると、下記のとおりです。
②株式など、預金より率のいいものに投資をする
③自分の中でルールを決め、そのとおりに行動する
④それをひたすら続ける
次回のブログでは、本多静六さんのおこなった貯蓄を増やす方法を現代版にアレンジしたらどうなるかについて考えてみます。
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